深夜の真剣テキスト90分一本勝負とは、お題に関して90分でそのことに書こうぜとかいう催し物です。
今回のテーマは「葉月」「海」「祭り」ということになりました。
どれもわりと書きやすそうなのですが、今回は「海」をテーマに書こうと思います。
このサイトはスポーツに関してワーワー言っているサイトで、この海というテーマであればもうそれはそれはぴったしなんじゃないかと思う方も多いと思います。
ですが、佐助はその期待を裏切りスポーツ的なことに関しては今回全く言及するつもりはありません。
なぜなら海に対して幼いころからすでにトラウマを持っており、それが原因なのか、はたまた他の要因も絡んでなのかはわかりませんが気づいた時には泳げない体になっていたからです。
では今回はそんな佐助を知ってもらうべく幼少のトラウマがなぜ出来たのかを軽く書いていこうと思います。
あれは周りからかわいいかわいいと言われまくるお年ごろの3歳か4歳の夏の出来事でした。
祖父の家に遊びに行くと、10歳と7歳くらい年が離れた従姉達も遊びにきていて、それはそれはもう可愛がられました。そしてせっかくなので近くの海に遊びに行くことになり、楽しく遊ぶこととなりました。
当然泳げるわけもないので、幼児佐助は浮輪を使うこととなります。そしてその浮輪がパトカーを模したような浮き輪で、いかにも小さい男の子が喜びそうなものでした。さらに、足を入れるタイプということで、座っても落ちる心配がないという親切設計となっていました。
足まですっぽり入ってしまうと自分では行き先を決めることができないので、付属の紐で誰かに引っ張っていってもらうことになります。その役を従姉がかって出てくれました。従姉の先導で広い海原を、小学校高学年の従姉の足が余裕で地面に付く程度の範囲でちょっとだけ進んで、それだけで幼少佐助は楽しんでいたんだと思います。
しかし、海抜が深くなると足がつかなくなってくるので、私達は引き返すことになります。
その引き返したときに事件が起こりました。
なんと、方向転換をした時に波の具合も良かったのか見事に浮輪が180度転覆。足がすっぽり入る親切設計のためか浮輪に少しの間足が引っかかりプチ犬神家状態に。
ようやく抜けるも、3歳では足が届くような浅い場所ではなかったので顔をだすこともできず、反対を向いていたため従姉もすぐには気づかずという様々な要素が複雑に絡まりあうことで佐助の海のトラウマが完成しました。
色々と恐怖を覚えたのか、他にも何かがあったのか、結局泳ぐことができないような体になってしまい、今に至ります。
これは余談ですが、大学時代に部活メンバーと川に遊びに行く機会がありました。河原のほうは浅いのですが、反対側はとても深くなっていて、コンクリの壁が向こう岸になっています。壁の上の道路から飛び込んでも大丈夫系なあれです。
メンバーは何を思ったのか浮輪などを駆使して佐助を反対側の壁にある小さな陸地まで連れて行き、反対の岸までみんなでレースをしようということに。
もちろん泳げないので最初は無理と言っていたんですが、「もしかしたら足がつかないところなら足つかないから頑張れば泳げるんじゃね?」
と訳の分からない思考が発生して泳ぐ決心をしました。
飛び込んで最初の数メートルはどうにかなり、水中を見るとすごく深く、「これが足がつかない世界なのか」と感動するのもつかの間。
足がつかないところでも泳げるようになることは当然ながらできませんでした。
沈みそうな自分を発見した仲間が、近くにあったビーチボールを応急処置的に自分めがけて投げ込み、確保することで浮力を得ることに成功します。
しかし、かなりゆっくりながらも川の流れがあり、泳ぐノウハウがない人のバタ足などほぼ無力に等しいので、そのまま流されていくはめに。
最終的には仲間が戻ってきてビーチボールごと浅瀬まで引っ張ってもらうことで生還をしました。
見返してみると余談のほうがガッツリ感というか、前半のテンションはどこへやらといった感じですが、どちらも実話です。
ちびっこたちと海や川で遊ぶときには十分に注意をし、泳げない人には深みに行かせることを強要せず、泳げる人も自分の力を過信しすぎずに、海難事故・水難事故に気をつけながら楽しい水遊びを行なってください。
コメントをお書きください