F1:映画『ラッシュ/プライドと友情』

ここ数日暇をもてあそぶ日々が続いていたので、親しい先輩から映画楽しいよ!見に行けばいいよ!なんて影響を受けたのもあり、久しぶりに映画を見に行こうと思い、近場の映画館の上映スケジュールをながめていました。そうすると私が惹きつけられる題材の映画があったため今回はそれをチョイスすることに。

 

それが『ラッシュ/プライドと友情』という映画です。この映画はF1ドライバーであるニキ・ラウダジェームス・ハントに焦点を当て、1976年シーズンをメインにおいて描かれているノンフィクション映画です。管理人はF1のことが好きで見ているとは言っていますが、2010年シーズンから見始めた新参者であり、過去の出来事はネットでもてはやされるようなものでも断片的にしか知らないことが数多いので、知識をはっきりさせるためにもという思いもあり見ることにしました。

 

F1をみるからにはやはり日本語吹き替え版よりも字幕版のほうが断然雰囲気が出るじゃないかということでそれをチョイスすることに。運良く割安で見れるレイトショーの時間帯にあったので(むしろそこしかなかった)夜に自転車を漕いで中心地からちょっと離れた映画館まで行ってきました。平日の立地がちょい悪なレイトショーで、一般的に興味を持たれることが少ないF1が題材だったのでもしかしたら貸し切りかもねとか思って1人で行ったら、他のお客さんは5人しかおらず、割とそれに近い状態でした。

 

ネタバレにならない部分で言うと、この迫力は映画館で是非体感してほしいなと思います。特に音が素晴らしく、家のテレビの大画面でDVDをみても、この部分だけはなかなか再現しにくいでしょう。

公開して現時点で1ヶ月ほど経つので、もしかしたら上映終了のところもあるかもしれませんが、 ネットで感想を拾う限りでは、F1の背景知識がない状態の人たちにもかねがね好評だったようなので 上映されていたらぜひ見てもらえたらと思います。

 

以下ネタバレ・感想になります。

(※F1と日常的な内容なのでOTHER SPORTS と DIARYの共通記事としました。)

この映画を見て感じたことは、ニキ・ラウダというドライバーがいかにすごい人であったかということ。そして、この映画に取り上げられた1976年シーズンでのニキ・ラウダは事実をただ並べるだけでもとても運命的という人でした。

では、この映画の軸となった1976年シーズンについて、なぜ運命的かと感じたところをいくつかあげていこうと思います。

 

・豪雨で天候不良のニュルブルクリンク

「ニュルブルクリンク北コース」このコースは知っている人であれば強く記憶に残るコースだとおもいます。なぜなら、圧倒的に難しく、1周も長いコースだからです。普通のF1の1周のコースは長短ありますがそれでも約5kmほどと言ったとこでしょうか。しかしこのコースは1周20km以上。GT5で遊んだ時に走りましたがこれは大変なコースだなと思ったものです。そんなコースで豪雨という最悪のコンディションとなりドライバーズミーティングが開かれそこでレースの開催が決定します。天気は回復しましたが、ニキ・ラウダはこのレースで大クラッシュし、400度の炎の中に、約1分間身を晒したため、全身や肺などにすさまじい火傷を負います。

くしくも、ニキ・ラウダはドライバーズミーティングでレースの中止を訴えており、ライバルであるジェームス・ハントは開催派でした。

 

・奇跡のレース復帰

そんな火傷を負いながらも、たった6週間で復帰してくるという化け物っぷりを発揮します。本人の努力はもちろんですが、レーサーの回復力はすさまじいなと復帰してくる人を見るたびに思います。そして復帰後初レースはなんと計画したのか運命だったのか、モンツァ・サーキットでおこなわれたイタリアGPです。なぜこのことに感動したかというと、このイタリアGPはなんといってもニキラウダが駆るフェラーリの地元GPだということ。モンツァのファンは熱狂的なことこの上ないのでさぞかし盛り上がったことでしょう。そして復帰レースで4位という、事故による影響を感じさせない走りを見せてくれました。

 

・シーズン最終戦:F1世界選手権イン・ジャパン

大人の事情で日本GPと命名することができなかったこのシーズン最終戦。初めての日本でのF1であり、このGPはF1関連スレを見るとちょくちょくディスられている富士スピードウェイで開催されました。このときラウダとハントの優勝争いをしていて、事故前の圧倒的な強さのお陰でラウダが数ポイントだけリードしていました。そして雨天で危険な状況でしたが、このレースも開催されました。

ラウダも出走しましたが、結婚している今の幸せを失いたくないとレースが始まってすぐに棄権します。そんななかジェームス・ハントは走りきり、逆転優勝という激アツな展開で1976年シーズンが終わります。

 

 この映画は、実話に基づいており、ラウダも製作のために積極的に話をするなど関わっていたようです。現実は小説より奇なりということわざもありますが、まさにこれが当てはまる例だなと感じます。この映画が実話を元にしていなければ、単なる典型的な熱いフィクションの物語だなと思って終わるかもしれません。正直全身やけどを負って6週間でレース復帰なんてわけがわからないよという感じです。実話だからこそ更に感動でき、見たあとに他にはどんなところがあったんだろうというふうに調べることができることも実話ならではの楽しみではないかと思います。

このようなF1の史実映画は当時のことにより関心をもつことができ、さらにF1を楽しむことができるのでぜひこれからも増えていってほしいなと思います。

↑御意見・御感想等

 お待ちしております